第32話

「アイツに不満があるヤツは沢山居る。


例えば中居とかな」


中居……その名前に凍り付く。



私をレイプした主謀者だ。



私は事件の後に中居達を訴えた。


結果、中居はガクと同じ保護観察処分となった。


あの男は…この世界でまだ自由に生きている…。



「中居がヤッたって言ってるのか?」



「これから自分で確かめてみろ」


カズキって男は言った。



「知りたいなら車に乗れ!」



「ノン…家に帰ってろ!


俺は話付けてくるから」



私が行っても足手纏いだ。


「わかった」


そう返事して立ち去ろうとした。



するとチンピラみたいな男に手を捕まれる。



「ヤダッ!放して!」



振り解こうとしても無理だった。

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