第23話

「ユズさんは辛くなかったですか?


心配で押し潰されそうになりませんでしたか?」


1番聞きたかった事を質問する。



「もちろん心配したし、もう駄目だって時はあったよ?


泣いたり、縋ったりもした。


でも純は変わらないし、それなら私が変わろうって思ったの」



「どうやって変わったんですか?」


私はユズさんを真剣に見つめる。



「純と出会った頃は昼間にOLをしていたんだけど、純とすれ違いになるからって、今の夜の仕事を始めたの。


純が出かける時間に私も出勤してね。


心配して家で待っているより、お客さんとお酒を飲んでる方がずっと楽だった。


酔っ払えば不安も薄れた。


そして今に至るって感じよ」



何だか凄く切なくなった。


1人の男の為に人生変えたんだ…。

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