第24話

「私の話を聞きに来たって事は、マナブ君だけじゃなくノンちゃんも迷っているの?


まだ考える余地はある?」


初めて質問される。



「どうなんでしょう…。


考える余地なんて無いかもしれません。


ただただ怖くて…その不安を吹き飛ばしたくて来ました。


でも私にはユズさんみたいに、ガクを受け止めるだけの覚悟はないです。


それだけはわかります」



酷い怪我をした純さんを見つめる。


もし、これがガクだったら…。


考えただけで心が悲鳴を上げる。



「うっ…ん」


その時、純さんが声を出した。



「純⁉︎純、聞こえる⁉︎」



今まで穏やかに話していたユズさんが、純さんを揺り大きな声を出す。



「純!起きて!目を開けて!」


声が震えている。

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