第16話

「それは!それはユズさんが楽になる為ですよね⁉︎


"頭の女"っていう、危険な立場から退く為ですよね⁉︎


純さんをもう危険な目に遭わない為だったら、ガクはどうなるんですか⁉︎


ガクを送り出す私は⁉︎」


今までも乱闘や事件に巻き込まれてきた。


でも、それ以上の事が起こる気がする。



「全部、ノンちゃんが言う通り。


私の気持ちが楽になる為。


純がもう危ない目に遭わない為。


"いつか一緒になろう"って純は言ってくれたの。


その"いつか"は今な気がする。


お願い、マナブ君。


純を楽にしてあげて?」



ガクは返事をしなかった。



「今日はもう帰るよ。


コイツも混乱してるし。


また何かあったら、夜中でも連絡くれよ」


そう言うと私の手を握り、病室を後にした。

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