第83話

私達はガクの家に戻った。


ケンはまだ元カノの所から戻らない。


「あのさ…」


鈴が口を開く。


「ガク、ノンを大切にしてくれるよね⁉︎


泣かせたりしないよね⁉︎」


そう言ってガクを見ている。


「美織を見て不安になった?」


ガクは優しく鈴に聞いた。


鈴は頷く。


「そうだよな、不安になるよな。


でも…俺はノンが好きだから。


きっとこれは愛だから。


大切にしたいし守りたい。


泣かせない様に努力する。


信じてくれとは言わない。


それでもこれからの俺で証明させて欲しい」


鈴に言っていたはずが、いつの間にか私を見つめている。


「ありがとう、ガク」


私はガクの手を握った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る