第67話

「泣かせるような相手なの?」


出間先輩はなかなか納得してくれない。


「それでも好きなんです…。


すごく大切なんです」


ピロロローン♪ピロロローン♪ピロロローン♪


「出て良いよ、待ってるから」


そう言われてスマホを見るとガクだった。


私は電話に出た。


「ガク?ごめん、後で電話する」


そう言ってすぐ切った。


「ガクって…もしかして和田 学のこと?」


知ってるの?


「はい、私の彼氏です」


すると先輩は私の腕を強く掴む。


「和田 学はやめた方が良い!


あんな喧嘩ばかりのガキにノンちゃんは任せられない。


すぐに別れた方が良い」


「先輩、先輩!腕痛いです!」


掴まれた腕を振り払う。

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