第50話

ガクは本棚から卒業アルバムを取り出した。


そしてテーブルに置いてD組のページを開く。


「佐々木 美織。


ノンに初めて電話した時、上原と。


その前日まで付き合ってた。


俺から別れたいって美織に言ったんだけど、美織はなかなか受け入れてくれ無くて。


2年だからな…それも予想通りだった。


でも予想外だったのがノン、お前。


話してると凄く癒された。


明るくて、よく笑って、笑顔が可愛くて。


俺は一目惚れだったよ。


それでも美織のことをケジメつけずにキスしたのは俺が悪い。


本当にすまなかった」


誠実に本当の事を話してくれてるんだと伝わる。


「…美織さんは納得したの?」


「してないかもしれないけど、俺はもう戻れないから。


それはちゃんと伝えたし美織もサヨナラって言ってくれたよ」


ちゃんと別れてくれたんだ…。

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