第49話

しばらく走った気がする。


そうして1軒の大きな家の駐車場で停まった。


大きなお家を私は見上げた。


「ここは?」


「俺の家。入って、誰も居ないから」


手を繋ぎ中に入る。


ガクの部屋は2階の奥にあった。


黒の家具で統一された綺麗な部屋。


「適当に座ってて。飲み物持ってくるから」


私は鞄を置いて床に座った。


ガチャ!


「炭酸水しかないけど良い?」


「うん」


ガクは私の横に座る。


「…で、どこまで聞いた?


俺の事、聞いたんだろ?


質問には何でも答える」


優しい声は変わらない。


「……彼女、居るんだよね?


卒業アルバム見たよ」

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