第36話

「ありがとう、大丈夫。


学校に行ってればすぐだよ」


「じゃあ、夜電話する」


私達学校が違うから毎日会えないんだ。


お互いの学校での事は報告しないとわからない。


ガクはこんなにイケメンで優しいからモテない訳がない。


「どうした?」


「ガクは…私のこと心配じゃない?


学校が違って」


遠回しにそう聞いてみた。


「うーん。


全く心配じゃないって言ったら嘘になるけど、信じるから大丈夫。


ノンは?心配?」


信じると先に言われてしまうと心配だとは言えなくなる。


「私も信じる」


思ってもいない事を言ってしまった。


ずっとそれを後悔する。


「そう言えばどうして両親は武縄に?」


ガクが話を変えたから、それ以上は言えなくなった。

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