秘密
第34話
キスの余韻でボーっとする私を現実に戻したのはガク。
スマホの待ち受けを私に見せる。
「えっ?バイク…」
バイクの写真。
「違う!時間!時間見ろ。
もう病院に行かないと」
あっ…時計ね。
ガクは約束した通り私にはキス以上を求めなかった。
ラブホテルにいるのに、だ。
残念とか、したいとかじゃない。
私だって初めては大事にしたい。
ただ健全な年頃の男子が我慢できているところがガクは慣れているのかなって…気になった。
もう経験済みなのかなって。
でも聞けない。
私達はタクシーで病院に戻る。
「俺、ロビーで待ってるよ」
そう言って立ち止まる。
「何で?紹介するよ?」
私は何も考えずにそう言った。
「彼氏ですって朝っぱらから紹介できないだろ。
お前らどこに泊まったんだ?って話になる。
それに高校に入学したばかりの娘が、こんなチャラい男連れて来たら心配するぞ。
挨拶するのは俺がちゃんとしてからで良いよ」
そう言って椅子に座り足を組んだ。
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