第15話

心臓がバクバクする!


「もう!ガク君の意地悪!」


そう返事をするのが精一杯だった。


これって一目惚れなの?


「なーんだ、今なら口滑らせて言うかと思ったのに。


ノンちゃん可愛いなぁー。あははははっ!」


完全に楽しんでる笑い方。


ツンツン!と後ろから背中を突かれた。


振り返るとニヤついた鈴。


いつから見られてたんだろう。


「ガク君、友達来た!もう切らなきゃ」


「俺も今からバイト」


バイト?


私達、高校生になって6日目だよ?


「もうバイトしてるの?」


「そっ。もうってか知り合いのとこで中3から働いてる。


時間ないから切るわ!


電話、ありがとな。夜連絡する」


そう言って電話は切れた。

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