第10話

「話してくれてありがとな。


ノンちゃんの臆病な所も全部知りたい。


俺はノンちゃんを傷付けない」


キュンと胸が鳴った。


「だから俺の事、今の俺の事知って欲しい。


いっぱい話そ?」


もうガク君がどんな顔でも良い気がした。


この人は優しい。温かい。


「うん。いっぱい話そう。


いっぱい教えて欲しい」


この人は大丈夫だ。


「もう上原の家着いたから電話切るけど、すぐに写真送るから。引くなよ?」


そう言って笑っている。


「大丈夫!引いたりしないから、おやすみなさい」


「ああ、おやすみ」


電話を切って5分程したらショートメールに1枚の写真が送られてきた。


開いてみると…引いた。


正直引いた。


すぐにその写真を鈴に送る。

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