第9話
「どこ中卒業?」
「秘密」
考えもせず即答された。
「えーっ!秘密なの?何で?」
まるで答えを用意していたみたい。
「中学の頃の俺じゃなく今から俺の事知って欲しいから。
それじゃ駄目?」
「駄目…じゃないけど…」
「どんなヤツか不安?」
言い難い事をガク君から言ってくれて助かった。
「うん…ちょっとだけ」
「じゃあ電話切ったら写真送る、俺の。それで安心する?」
「良いの⁉︎ガク君見たい!送って欲しい!」
あっ…これって私のも送らなきゃいけないパターンかな。
「あのね、ガク君は私達の卒アル見た?
私の事見てから電話くれた?」
ドキドキする。
「見たよ。ノンちゃんの顔も見て電話してる」
凄くホッとした。
会って減滅される事は無いんだ。
「うちの学校、可愛い子いっぱいいたでしょ?
私で良いの?
私に時間割いてくれる価値ある?」
「価値があるから今話してる。
ノンちゃんは何でガードしてるの?
俺に傷付けられると思ってる?」
誰だって傷付きたくない。
「傷付きたくないよ。
心に絆創膏を沢山貼って、いつも笑っている私は優しいとか明るいとかそんな事より臆病なんだよ、不安なんだよ」
気持ちが溢れ出た。
引かれた?
明るい私が良くて電話くれたんだもんね。
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