第18話

 ユアルーナは冷え込む窓辺で、肩かけにくるまる。


 ……ターシアスは、今、なにをしている?

 あのときやっぱり、わたしの罪の噂を聞いたの?


 思うと、心が押しつぶされそうだった。


「信じてみたら?」


 ヤナがティーカッブを窓辺に置く。温かいお茶が入っていた。


「だいじょうぶだよ。ターシアスがお前から離れるわけないだろ。さっき会いに来なかったのは、村の奴らに止められたからだよ」


「ありがとう、ヤナ」


「……もしだめでも、俺がずっと一緒にいてやるから」


 冗談めかして彼はささやく。


「あ、嫁にもらうって意味じゃないからな。俺の仕事場で雇ってやるってことだぞ」


「分かってるよ」

 ユアルーナはついわらってしまった。


 ヤナは一番大きな雪ぐまのぬいぐるみをひざに乗せた。本物のくまくらい大きいので、ヤナの姿はぬいぐるみの後ろに見えなくなった、

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