第14話

「ねえ、ターシアスは私の罪を知っているかな。噂で聞いたかな」


「さあ。でも知らないんじゃないか?」


 そう、きっと知らないよね。


「聞いたら驚くだろうね。悲しむかな。怒るかな」


「悲しむよ。分かっているんだろ?」


 あの人もわたしから離れる?

 それとも、癒やしの雪が助けてくれる?


「アミナがもういないって聞いたら、どう思うだろうね」


 ふいに、外のほうからざわめきが聞こえた。

 ヤナがドアから、様子をうかがう。


「ターシアスだ……」


 彼は声をあげた。


 ユアルーナの手がかすかに震えた。


 そっと立ちあがり、ターシアス側から見えにくい場所から、窓の外を見つめた。

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