ユアルーナの罪

第3話

 だってね……。


 だって、村のみんなが非難の目でわたしを見るもの。


 冷たい目をする。みな、雪姫とわたしを呼び、好きでくれていたことも忘れてしまった。


 身内でさえ、そうだった。

 親を亡くして置いてもらっていた親戚の家を、ユアルーナは追い出された。学校にも通えなくなった。


 そんなユアルーナを、ヤナは仕事場に居候させてくれた。ヤナはまだ学生だが、趣味の手芸でしっかり稼いでいる。


「花雪、いつ降るかな」


「悲しみを消して欲しいの?」


 ヤナまで、悲しそうな顔をする。


 癒やしの花雪……。

 花雪は人の心を癒やしてくれる雪でもある。雪の妖精からの贈り物だ。

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