第31話
「さて…」
ご飯の準備を始めだしたアーチェ、ミント、クレスを見たチェスターも動きだした。
「…あ、あの!」
礼を言う機会を無くしてしまう、そう感じてすずはチェスターを呼び止めた。
「ん?どうしたんだ?」
振り返り、こちらに見せた顔は穏やかで、言いたいことがどこかへ飛んでいってしまいそうでした。
「チェスターさん。
ありがとうございます」
今言える精一杯の言葉で言うと、
「おう」
にっと笑ってみせた。
☆
私は、この方達と旅をしてから、少しづつ『ひとらしさ』を得ていました。
その変化にまだ戸惑うこともあるけれど、この感情はなくしたくない…。
「私も手伝います」
この方達と一緒に旅に出てよかった…。
すずは心の中でそう思い、あたたかな光の中に駆け込んで行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます