第32話

「それじゃ」


「いっただっきま~す☆」


そして今、5度目のチェスターさんの特製カレーの日。


全員が席につき、手を合わせアーチェの声を合図に、みんなは食べはじめた。


実は『カレー』を食べたいと言ったのは私からなんです。

チェスターさんのだったら、不思議と食べられるから。


みなさんと同じ辛さは…まだちょっと無理ですけど。


あれ?そういえば……。


手を止め、すずはスプーンですくったカレーを見つめた。


初めて食べたものと違うことに、すずは気がついた。


辛さ、ではなく。


そういえば、どうしてチェスターさんが作ったカレーには『たまねぎ』が入ってないんでしょうか?


すずがそのワケを知るのは、少し後のことである。






おしまい。

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