第28話
あれ?
チェスターさん、りんごの他に…別に何かを入れていますね?
この位置からは、それが何だったかは見えなかったけれど、カレーをおたまで混ぜた時の
ふわり
さっきまでの嫌な気分を消すような、甘い…
甘い香りがしたんです。
☆
「すずちゃん。飲んでみな?」
チェスターは出来上がった甘い香りのカレーを小皿にそれを少しだけよそって、すずに手渡した。
「……」
受け取った皿を覗き込む。
甘い香りはしても、見た目はやはりカレーですよね。
…たとえほんの少しでも、初めて食べたときの印象は簡単に変わるものではありません。
けれど…!
「すずちゃん!?」
チェスターを信じることにしたすずは、心を決め、皿の端に口をつけて一気に飲み干した。
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