第25話

やはり…。


キッチンに一歩踏み入れたすず。

嫌な予感が当たってしまったらしい。


カレーライス…ですね。


「……」


すずの表情は、見た目に変化はなかったが、内心ショックだったに違いない。


忘れて…しまったんでしょうか?

声をかけようか、どうしようか。


そう迷っていた時だった。

後ろから早足で来る音。そして一歩一歩が重い。怒りに満ちているような。


「おいクレス!

だめじゃねぇか!!」


「…チェスター…さん?」


振り返ると、感じ取った通り怒っている様子のチェスターがいた。


「チェスター?

……と、すずちゃん?」


彼の声によって、クレスはキッチンに入ってきた人物が居たことを知る。

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