第19話

『カレー』というものを初めて食べたのは、オリーブヴィレッジでした。


コックに勧められて一口食べてみた―――それだけで。


舌に跳ね上がるほどの痛みを感じ、思わずすぐ下の湖に飛び込んでしまいました。


私がもともと『あまとう』なのもそうですが、暮らしていた場所では『からいもの』なんて出たことはありませんでした。


けれどチェスターさんのおかけで食べられるようになったんです。


では、その『きっかけ』の話をしましょう―――。






フリーズキール。

宿屋の外に6人は立っていた。

「じゃ、行ってくるぜ」と言うチェスターを頭に、


「それでは行ってますね」


「…行ってきます」

とミントとすず。


その3人で買い出しにいくことになった。


「行ってらっしゃ~い」


「帰ってくるまでにご飯作っておくよ」


「気をつけてな」


そして、宿に残る側のクレスとアーチェとクラース。

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