第17話
ミントに教わって、次こそアイツに“うまい”って言わせてやる!と心の中でアーチェは決意した。
と。
「さて!ここを片付けるか」
クレスの声。
はッとしてアーチェは起き上がって部屋の中の惨状を見た。
「ウワぁ~。
派手にやっちゃったんだねぇ~」
「そうだぞ。椅子とかはまだいいが、皿は割れてるし床は焦がすし…」
クラースの愚痴にアーチェは何も言えなかった。
肩を落とし、はぅ~とため息をつきながら片付けを始めた。
☆
夜のアルヴァニスタは、わりと静かで町中を歩いている者は少ない。
そんなところを歩いているチェスター。
食事処を探している様子はなく、ただ空を見上げていた。
「アイツ…前よりマシになってたのに、何でいつも“ああ”言っちまうんだ…」
答える人はいない。その言葉は吸い込まれるように消えた。
おわり。
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