第14話

ぎぃぃい


ゆっくりとドアが開く。

場が落ち着いたのを見計らってか(たぶん違うと思うが。)チェスターの顔がそこから出てきた。


「クレス無事か?」


「僕達は何ともないけど…それより!

チェスター!!」


反射的に答えたクレスだが、その顔を見ると立ち上がりツカツカと足早にチェスターのもとへ。そして怒り。


「な、なんだよ?」


中をのぞいたときに、クレスの姿しか見えていなかったらしいチェスター。

部屋の惨状を見て驚いた顔をした。クレスの後方には、呆れた顔のクラースと、ミント。と、彼女の膝に頭を乗せているアーチェがいた。


「…」


彼女を黙って見ているチェスターに、


「チェスターが悪いんだぞ!あんな風に言わなくたっていいじゃないかっ!」


クレスは彼につめ寄り、睨みつけた。


だが、彼にも言い分はあった。


「正直に言っただけだろ。

だがクレス。おまえにだって問題はある」

と睨み返した。

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