第10話
クレスの反応を見ている間に、チェスターも一口食べていたのだ。
「ソースは少し焦げくさいし、パスタはまだ芯が残ってるし!
だろう、クレス?」
「そ…そんなことっ!」
反論するようにクレスは席を立つ。
『……。
そうかもしれないけど…』
なんて言葉が続く。クレスはそんな顔をしていた。
あー…、やっぱそうなんだ。
「だって前の時より…」
何となく気づいていたんだ。すぐに答えがなかったから。
クレスのフォローする声が聞こえるけれど、なんて言ったか耳に入らない。
けれど、これだけはハッキリ聞こえた。
「…外で食ってくる」
チェスターの“こうなると知ってた”というような声。
ズキンっ
席を立ち、すたすたと歩く音がする。
「チェスター!」と呼び止めるクレスの声も聞こえる。
こんな反応が出るのはわかってたわよ…。
わかってたけど!
でも!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます