第2話

「なんでもう…ミントみたいに、うまくいかないのかなぁ?」


ぶすぶすと音をたて、焦げた匂いを放つソースを見ながら、アーチェはため息をついた。


彼女が仲間に内緒で、料理の特訓をしているのにはワケがあった。


それは浸食洞に行ったときのこと。


アーチェは、お弁当を作ってきたと言い、メンバーを誘う。


陽のあたる、浸食洞の前の港で。


『ジャジャ~ン!

どおどお!?今回のイケてるでしょ?』


ランチボックスを開け、仲間の『おぉ~』という声に喜んだ。

おにぎりと玉子と唐揚げなど…色とりどりの。


『でっしょ~?

ね、食べてみてよ!』


『うん』


クレスは、チェスター、クラースの顔を見、うなずき合ってから(腹を決めたように)揃っておかずに手を伸ばし、口に運ぶ。


『……。』


だが見た目と違い味は悪く。口に入れた、その瞬間に顔色が一気に真っ青になった。

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