第48話

「ロイド…、ロイド!

ロイドーーーー!!」


テセアラの救いの塔。

ユグドラシルとの決戦をするために、私たちはそこに来た。

私は一周目の時と同じく、プロネーマに捕まっていた。


そんな状態で叫んだ。


でも、私は知ってるよ。


ここでゼロスは突然の裏切りを見せるけど、本当は違うの。最後の大舞台で、ゼロスは帰ってくるんだって!


……そう信じて疑わなかった。


だけど………あれ?


一周目ではゼロスも一緒に光の円陣に乗っていたのに、今のゼロスはその場に残って、代わりに来たのは3体の武装した天使が光の円陣に乗ってきた。


前回との違いにコレットは戸惑っていた。


「…じゃあな、コレットちゃん」


「え?」


どゆこと?


円陣から放たれた光に呑み込まれる時に、ゼロスは振り返り、小さくそうつぶやいた。


どうして?


どうして、前と違うの?


ゼロス?


何で、みんなに剣を向けるの?


どうして?


どうして?


どうして――?



…その後のゼロスがどうなったか、私は訊けなかった。

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