第41話

*ロイドに会いに*



「ずっと…情報を流していたのは知っていたんだよ。

――プロネーマに調べてもらっていたからね」


「……」


ユグドラシルにその事がバレてしまうのは、一周目で知っていた。


それよりも今は、この状況からどう脱出するかが大事だった。


ユグドラシルからの攻撃を喰らい、クラトスは口の端や額から血が出ている状態で床に伏していた。


隙を見て、これから行なわれる『フラノールデート』に合流しなくては!


一日待てば、脱出する事はできる。


だが、

それでは遅いのだ!


少しずつ自分にファーストエイドをかけて体力回復をしつつ、辺りを見回した。


障害となるのはユグドラシルただ一人。


……奴は強い。


だが。


「ん?」


空気の変化に、ユグドラシルは気づいた。


くぐり抜けてみせる!



「ロイドに会いに行くために!!

道を開けろっ!」


クラトスの咆哮に、ユグドラシルは僅かだが怯んだ。

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