第40話

*弱点*



「ロイド!

待たせたね」

「…お待たせしました」

「おう!

それじゃあ行くか!」


(……ん?)


メンバーの雰囲気に合わない、場違いな衣裳で現われたしいなとプレセア。


だが、ロイドの反応はふつうだった。


(…おかしいね)


(はい、おかしいです。

ロイドさんだけじゃありません。ゼロスくんもジーニアスも反応を示していません)


んん?と唸りながら、二人は首をかしげた。


「プレセア、しいな」


背後から声をかけてきたのは、渋めの声を持つリーガル。


「何か用かい?」

「思うのだが…。

称号衣裳を着ている時、今まで反応があっただろうか?」

「……え?」


リーガルの言葉に、二人はぽかん。とする。


(そういえば…)


一周目の事を思い出してみる。


確かに、無い。


反応を示すのは、住民の方だったな、と。


(例えば“夢見る黒き旅人”と“アルタミラ”みたいな)


「つまりは失敗かい…?」


リーガルはうなづいた。


「そ、そんな…」


しいなとプレセアはガックリと肩を落とした。

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