第35話

*参戦するかもよ?*



「…プロネーマ」


「はい、ユグドラシル様」


シルヴァラントの救いの塔後のヴェントヘイムにて。


治める者が座る豪奢な椅子に、ユグドラシルは脚を組んで腰掛けていた。


その隣には、彼に忠誠を誓う女性プロネーマ。


救いの塔の件で、先程まで話をしていたクラトスの背を見送りながら、ユグドラシルは口を開いた。


「何か変だとは思わないか?」


ここ最近のクラトスは、浮ついている気がする。

死んだと思われた息子が生きていたからか?


いや…。

それだけではない、そんな気がする。


「プロネーマよ。

しばらくの間、クラトスを尾行しろ」


「はっ。

仰せのままに」


プロネーマはこうべを垂れて、その場から引き下がった。

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