第34話

*私の取り柄*



通常ルートを使い港町・パルマコスタまで来た。


ここまで来ると、メンバーのレベルは20近くになっていて、全員力をつけてきていた。


私に差をつけて。



「おまえが本気ならば、私が稽古をつけてやろう。

どうする?」


パルマコスタ総督府前。


剣術指南イベントが発生した。


一周目では断られてしまったが、今回はどうだろうか?


二周目のロイドは…力は強いし、

私よりも防御力もある。


こんな私が、ロイドに教えるのも何だが……。


向かい合って立っていたロイドは、悩んでいた。


ロイドに前の記憶が無いから、やはり今回も…。


「…じゃあ、たのむよ」


…え?!


諦めかけた時のロイドの言葉に、口には出さなかったが驚いていた。


「俺、技術面はまだまだだしな」


そうだ!

そうだ、私は!

技術面では『上』なんだ!


剣術指南イベントは、全部で四回あり、それを全部、ロイドは受けてくれた。


コレットとジーニアスの今までの行為が霞んでしまうくらいに、私は満足していた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る