第32話

(一周目の時……私は努力したわ)


リフィルは包丁を手に取り、作業に取り掛かる。過去を振り返りながら。


(クラトスが仲間にいない間、料理当番をむしり取って私が作っていたわ)


(けれど誰も食べてくれなくて…あとで別の人が作っていたけれど)


当時の事を思い出して、悔しさで涙が出そうになる。


(……でも!

数をこなしてきたもの!

おかげで、称号『ギリギリ料理人』をもらえたのよ!


(…この勝負、

もらったわ!)




勝負内容は『肉鍋対決!』


Lv.MAXリフィルの料理。 vs Lv.2クラトスの料理。


勝負の決め方は、相手の作った料理を食べて判定する!


で。


リフィルは、両手両膝を地面につけて、がっくりとうなだれていた。


(どうして…

どうして…?)



その隣には、彼女の料理を食べて口から魂が出てしまっているクラトスがいた。


(どうして勝てないのっ!?)


場数とか以前に、リフィルの料理は…。


…クラトスは二周目でもロイドを守ることができたが、ダメージが大きかった……。

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