第30話

*クラ≦ロイ*



「…私はクラトス・アウリオン。傭兵だ」


仕方なく、一周目と同じく名乗ると、ストーリー通りの台詞が展開され、クラトスも彼らに同行する事ができた。

クラトスの活躍がないために流れ的に無理があったが。






「やった!

レベルアップだ!!」

「おめでとー」

「ロイド、また強くなったね!」


聖堂探索中、そこでうろつくモンスターを倒して、ロイドはレベルアップした。


ただの、

ではない。


特定の称号には、レベルアップボーナスがあるのだ。


私は『戦神』(今、一番強いヤツ)。ロイドは『時空剣士』。


ボーナス量は、ロイドの方が多い。


このままでは…。

このままでは、ロイドが早いうちに、私を上回ってしまう!!


そう気づいた時、クラトスはくすくすと笑う声が耳に入った。


コレットとジーニアスだ。


「あの人、ロイドより弱いよ~」


「…くっ!」


彼らはこうなることも、わかって狙っていたのだな…。

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