第11話

*クラトスvsゼロス*



「さっきのは何なのよ?」


精霊を解放し、イセリア牧場に向かう途中。

ゼロスが最後尾にいた私のところに近づき言った。周囲には聞こえない声で。


「きさまはユアンに通じているだろう?」

「…」


答えはなかった。しかし否定もしない。


「私の目が届いてるうちは、きさまをロイドに近づけさせはしない!」



「時間がないから、メンバーを二つに分ける」


イセリア牧場内。

『救出班』と『停止班』に分かれる事になった。


停止班に自動的に入るロイド。

…選ばれるのはあと3人。


ごくり。と、息を飲むクラトス。


ロイド達を裏切る形でメンバーから離れたため、ここで自分を選んでくれるか心配だった。


「…じゃあ」


一緒に行くメンバーを決めたのか、ロイドは顔を上げ、


「先生とクラトスと…ゼロス!

これで決定だ!」


よし!と、喜んだクラトス。


ロイドを近くで守られる、しかし悩みのタネもセットだった。


だが…いや守ってみせる!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る