第10話

*だから私も*



私はマナの守護塔の最上階へ行く、ワープゾーンの前で待っていた。


ロイドが…ロイド達がここに入ってきたのだ。


私は伝えねばならない。精霊を解放してはならないと。


「ん?」


いつの間にか、ロイド達がすぐ近くまで来ている(真下の階にいる)のを見つけた。


敵に遭遇してる…まったく、少しは避けたらどうだ。


呆れながら戦いの様子を見ていると、


『うわ!』


リビングソードにあっさり背をとられ攻撃を受けるロイド。


以前来たときより強くなっているはずなのに、迂闊すぎるぞロイド!


声には出さず指摘していると、ロイドに近寄りアップルグミを取り出して、


『俺さまの愛だあ~!』と叫ぶ赤毛の男。


『サンキュー!』


それに対して、普通にロイドは受け取る。


ダメだ!

アイツからは受け取ってはいけない!


ユアンと通じているから。


というより…


「ロイドは“そっち”にいってはいけない!」


「え、クラトス?!」


ロイドが持っているアップルグミを、クラトスは叩き落とした。

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