第19話
07.守護者
☆
…ああ、神殿が…。
リュウナとシオンは双竜の指輪をはめて、エトワール神殿へと続く長い階段を駆け上っていた。
行く手を阻む、黒装束の軍勢。それを二人で倒しながら。
そんな中で、リュウナは終着点の神殿を見た。
神竜様は無事でしょうか?
「おい、リュウナ」
「どうされましたか、シオン」
前方を走るシオンは突然足を止めて振り返る。間を置いてリュウナも止まった。
普段の彼はもっと気弱な印象の人。けれど私が指輪をはめると、今のような乱暴な人になる。
……私は、こちらの方は苦手です。
「…うまくよけながら、回復魔法をかけろ。
どうやらこれから先は、戦いで手いっぱいになりそうだからな」
「ええ、わかりました」
返事を聞くと、シオンは再び走りだした。その後をリュウナが走る。
…シオン、今のあなたは苦手です。
けれど、
あなたは神竜様もシルディアも私も。
きっと守ってくれる。
そう思うのです。
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