第8話

07「ねぇ、聞いてる?」



「それではみんな。

明日までにこの宿題をやっておくのよ」


『は~~い!』


★★★


終了の鐘が鳴り、生徒はそれぞれの家に帰る。

ジーニアスも教科書をまとめて、もう帰るつもりだった。


「おーい、ジーニアス!」


「待って~」


「あ!ロイド。それにコレットも。どうしたのさ?」


少年を呼び止めた二人。彼らは初めての友達だ。


「ジーニアス。うちに寄ってかないか?」


普通なら家に呼んでくれるのは嬉しい。


だけど。


「…どうせ、問題教えてって言うんでしょ?」


呆れたように言うと、やはり当たりのようで。


「…う」


ロイドはバレたか。って顔をした。


「…別にいいけどね」

「ホントか?!」


「…ボクは、やり方を教えるだけ。

問題は自分で解きなよ」


「……あ、ああ!」


★★★


「まず、こことここをかけて…次はこことこっち」


ダイクおじさんの家・二階の部屋で三人は勉強して10分。


「(ロイド…ずっと黙ってるな…)…ねぇ、聞いてる?」


「……グー…」



……先はかなり長そうだなぁ…。

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