第82話
「ちょっ、ちょっと!
まさか脅すつもり?」
そんな風にしか聞こえない。
万亀はそれにもにっこり笑った。
「脅さなくっても付き合ってくれる?」
朗らかな口調とは裏腹に、そんな邪悪な事を言ってくる。
「なっ、なっ……!」
言葉にならない声を上げる中、万亀はにっこりとした悪魔の微笑みで返した。
「猪熊の事、嘘だって黙っててあげるから、付き合ってよ。
そうだなぁ、まずは三ヶ月。
もちろん学校の皆にはバレない様にうまく付き合う予定だから」
「待ってよ、何言ってんの?
っていうかうまく付き合う
そんな不確実な約束、信用できる訳ないでしょ!
っていうかそんな風に人を脅してまで付き合いたい訳?」
言うと、
「うん」
とあっさり、爽やかイケメンスマイルで一言返してくる。
待って……頭がおかしくなりそう!
パニックになりかけた私にちゃんと向き合って、万亀はその爽やかイケメンスマイルのまま言う。
「大丈夫。
その三ヶ月の間に絶対瑠衣さんを振り向かせて見せるから」
やけに自信たっぷりに言ってくる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます