第45話

ふーっと私は深く息を吐きながら両手を上へ伸ばして大きく伸びをした。


裏庭の、しかも外れの方にまで足を伸ばしたから辺りには誰もいない。


外の空気は爽やかで何だか気持ちが良かった。


今日一日(……いや、正確にはまだ半日とちょっとってトコだけど……)何だか変わった事ばっかりですっかり疲れちゃったわ。


朝早くに叩き起こされて、お父さんと一緒にリムジンに乗せてもらって、学校じゃあ隣の席に座った転入生万亀のおかげで毎休み時間人だかりにまみれて。


さすがにリムジン登校はもうないでしょうけど、毎休み時間の人だかりはそうそう簡単になくなったりはしないんでしょうね……。


それに……


『──彼女に、したいです』


万亀のあの言葉よ。


冗談やからかいって感じではなかったけど、あれはハッキリ言って相当衝撃的だったわ。


あんな告白まがいの事言われたの、生まれて初めてだし。


それもあんなに大勢の前で、なんのてらいもなく、よ?


逆に、言われたこっちの方が恥ずかしいんですけど。

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