第18話

結局それ以上無理に自分の考えを通すつもりはなかったらしい。


大人しくナキリに頷いて見せた。


「分かりました。

有馬さん……かな?

君、しっかりうちの学校の案内を頼んだよ」


言った言葉にほんの少しの圧がある。


私はちら、と横のナキリを見た。


そりゃ別に校内の案内くらい、してあげたっていいけど。


な〜んかナキリの思うままに話が進んでるような感じがする。


それにこんな風に校長に圧までかけられちゃってさ。


たぶんこの学校のいいトコをアピって来いっていうんでしょ?


ナキリが私の視線に気づいて心底嬉しそうに微笑んでくるのに──私は仕方なく息をついて校長に向かって「はい」と大人しく答えたのだった──。

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