第11話

「〜っていうか、うちの住所、どうやって調べた訳?」


昨日こいつに話したのは、『有馬 瑠衣』っていう私の名前だけだ。


まぁ、制服を見れば同じ高校なんだ〜くらいは分かるだろうけど、学年もクラスも分からないはずだし、ましてやその住所なんて知りようがないじゃない?


と、思ったんだけど……ナキリは朗らかな笑みの中にほんのちょっと悪い笑みを浮かべて、


「──ちょっとね。

学校の先生に聞いたんだ」


言ってくる。


って、私の個人情報そんなに簡単に漏れたらダメでしょ。


思わず突っ込みがちに思うけど、まぁ悪用されてる訳でもないしね。


私はちょっと肩をすくめてその答えに応じて、人生初・リムジンに乗り込む。


中ではすでにお父さんがはしゃいでいた──。

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