第63話

「ダルちゃんは市街の方をお願いね。

私この調子で聞き込みなんかしてたら声がヘンになりそーだから」


常にワントーン(以上か?)高い声で聞き込みすんのも、色々視線に気ぃ使って歩き回るのも中々面倒だ。


俺はにっこり笑ってさっさとダルに背を向け、旧市街へ歩き出しながら言う。


「それじゃー、聞き込み終わったら旧市街で会いましょ。

私 先に探しに行ってるから~」


へらへら声で言いながらさっさと歩き出した俺の背に、


「サボるなよ」


ダルがしっかりと釘を刺してくる。


俺は手をひらひらさせてそれに応えた。


さ~て、どうすっかな。

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