第46話

◆◆◆◆◆


「あ~、こほん。

こんなもんでどーかしら、ダルちゃん」


食事を終えてすぐ、今日も見事に変装し、階下に降りて早々にダルに言ってみる。


今日は髪には薄桃色のリボンを、服はクリーム色の生地に、裾には水色のラインが入ったワンピースっていう出で立ちだ。


と、ダルが嫌そうに俺を見た。


「ちゃん付けはやめろ。

気色悪い」


「気色悪いとか言うなよな。愛嬌だよ、愛嬌!

つーかこ~んなかわいい女の子になんつー事言うんだ」


言うとダルが白けたようにそっぽを向く。


ったく、ジョーダンの通じない奴め。


俺だって好きで んな格好してる訳じゃねぇっての。


普通の格好でサッと街を歩きゃ、そんだけで女の子たちに熱い視線をもらったり、キャーキャー言われる俺だってのに、こんな姿じゃ、ラビーンやクアンみてぇな男共のデレデレ顔しか見れやしねぇ。


とにかく今は命のためにこんな格好するしかねぇが、早くどうにかして普通に街を歩けるようにならねぇと……。


まあ、とにもかくにも、だ。


「ま、冗談はさておき、とりあえずギルドに行くか。

いい依頼が来てるといいんだけどな」

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