第37話

◆◆◆◆◆



グガッ、と俺は大きく音を立て、ベッドの上から落ちて目を覚ました。


ぼけ~っとする頭で目をぐるりと1周回して、ゆっくりまばたきする。


ふわ~ぁ、と大きくあくびをしながら頭を掻いた。


何か、昔の夢を見てたよーな気がする。


夢の内容はあんまし思い出せなかったが、飛行船と、昔の俺と……?


くぁ~っともう1つあくびが出る。


辺りを見渡すと、馴染みのない女の部屋だった。


「……あ~、そうか。

俺、ここに住むことにしたんだっけ」


昨日追っ手から逃げる為だけに潜り込んだ、あの若奥さんの部屋らしい部屋だ。


だるい体を床から引き剥がして、俺はベッドの端を支えに上半身だけベッドに乗せてそのままぐったりする。


緑色のカーテン越しに静かな光が漏れていた。


ちゅんちゅん なんて爽やかに鳥まで鳴いてやがる。


あ~あ、低血圧は辛いぜ。


もう一眠りするか。


……な~んて考え、重いまぶたを閉じた……所へ。

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