第7話

◆◆◆◆◆


階段を下りきると、そこには平坦でまっすぐな道が続いていた。


ミーシャは剣を胸の前で抱えたまま、その道を進む。


すぐ横では水の流れる音が聞こえる。


どうやら地下水路に出たようだ。


ひたすら黙々と歩き続けた、ミーシャの足元に。


ゴスッ、と何かが引っ掛かって、つまずいた。


「きゃあ!」


正面から思いきり、地面に倒れ込む。


いや、地面に、ではなかった。


つまずいた何かの物体の上に、倒れ込んだのだった。


「~いったぁ……」


思わず口に出しながら、ミーシャはのそのそとそのまま起き上がる。


暗闇に慣れた目が、“物体”の正体を映し出した。


それは、布にくるまれた骸骨の姿だった。


薄暗いため、詳細は分からない。


けれどはっきりと、骸骨だということは分かった。


骸骨を包む布と思っていたのは、服のようだった。


髪もボサボサだが、頭の部分にまだついている。


暗い闇よりもっと濃い闇が、骸骨の相眼の奥に広がっていた。

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