第12話
目尻に涙か滲む。
これは、罰、なのかな?
危険な繁華街で、無防備だった自分に対しての。
「……や、離、して。」
本当に、嫌だ。
自分が悪いとしても、こんなのは。
「っっ、誰、か、」
ーー助けて。
愚かにも、私は心の中ですがった。
知っていたのに。
人は、冷たい生き物だって言う事を。
「うん?」
男の顔が少しだけ、私の方へと振り返った。
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