第23話 タイムリミット
天斗と顔を合わせたく
なかったので
早朝に家を出た
また外は日が昇り始めた
感じだった
コンビニで
ホットカフェオレを
飲みながら
車の中で
出勤時間まで
時間をつぶすことにした
ほんと
ありがたい便利な世の中
何時に行っても
コンビニは開いている
ありがとう…
今朝はこのあったかい
ホットカフェオレが
愛のこころを癒してくれるわー
って思った
愛の中で
自分の人生そのもの
天斗との事など
全てを総まとめにして
しっかり落ち着いて
考えたいと
集中したいと
思い始めていた
『おはよ~』
あんなに早く家を出たのに
ゆっくりしすぎてしまい
ギリギリに会社に
到着してしまった
まだ案の定、くるみちゃんは
出勤してなかった
―愛は今日は
くるみちゃんに
印ろうを渡そうと思っている―
そう思ってる矢先に、
愛の心を察したのか?
と思うぐらいに
絶妙なタイミングで
くるみちゃんは愛に
こんなことを急に言い始めた
『私は大人を
コントロールするのは
ちょろい朝めし前なの~』って
『どんな大人だって
あの手この手を
使って思いのままなんだから』って
―それを聞いた愛は
今がチャンスだと思ったー
あなたさっき言ったわよね
『私はどんな大人も
あの手この手を使ってでも
自由自在に操れるって
そこに自信があるって』
だったらやって
見なさいよ!!
私にも
あの手この手を使っても
自分の思うように出来る
大人かどうか?
確かめてみたら?
私が明日から
『世の中には一人ぐらいは
あなたがどうやっても
動かせない大人が居ることを
立証してあげるわ!!』
『明日からは
仕事以外は話さないからね』
くるみちゃんはポカンとして
聞いている
『何か今のうちに
話しておきたいことが
あるなら話しておきなさいよ』
と愛はきっぱりした物言いで
くるみちゃんに伝えた
くるみちゃんは何の事なのか?
さっぱりわからないまま
ぼんやりしている
―これで時間稼ぎができる―
愛はそう思った
何を思ったのか?
珍しく次の日は愛より先に
くるみちゃんは出勤してきた
愛はいつも通りに
笑顔で『おはよ~』と
くるみちゃんに挨拶をした
くるみちゃんは
少し安心した
顔をしていた
しかしその後
仕事以外で
愛が口を開くことは
全くなかった
愛は一度決めたら
愛の中で
ここまでーって
思わない限り
信念を貫き通す
―根性だけは誰にも負けない―
まぁ~くるみ頑張れ!!
愛はとにかく
自分の事に時間を
使いたかった
くるみの
ワガママなんぞに
無駄な時間は
費やせないわって
愛はまるで
何かタイムリミットが
迫っているかのように
時間の効率さを
あちこちで
し始めた
天斗は
そんな愛とは対照的に
相変わらず
遠方のネットの友達に
媚を売っては
褒められたい
一心で
時間を使っていた
―愛はとにかく 時間が欲しい―
そう思った
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