第19話 新たな始まり
いよいよ
正社員として初出勤だ
今日もよくセミが
鳴いている
それもそのはず
愛の勤める会社は
建物の周りが
ジャングルみたいに
木々に囲まれている
『おはようございます。』と
ドアを開けて入ってみる
中は部屋はいくつもあるが
ただの家の中
みたいになってて
パソコンもなければ
鉛筆ひとつない
専務さんがおられて
『文房具品等、必要なものを
買ってきてくれないか?』と
頼まれた
実は愛は
どこの会社に行っても
人間関係が原因で
転職している
その事をずっと悩んでいて
ある時、友人に相談したら
『先輩の居ない所がいいのかも』って
助言をもらって
愛は初めて事務員を雇う
いわゆる会社を
立ち上げたばかりの
所に就職したら
自分が初になるので
ゼロからのスタートが
出来るんじゃあないかと
思った
愛は息詰まったときは
『今までやったことのない事を
やってみる!』ことに
しているのだ
『ピンポーン』と
インターホンが鳴った
愛は
『はーい』と元気よく
受話器を取って対応をした
どうやらもうひとりの
事務員の子のようだ
歳は愛より
20歳ぐらいは違いそうな
自分の娘と言っても
おかしくないぐらいの
若い女の子だった
その女の子は
くるみちゃんと
呼んで欲しいと
言ったので
くるみちゃんと
呼ぶことにした
くるみちゃんと愛は
必要なものを買いに出かけた
買い物から帰って来ると
パソコン、コピー機の
業者が設置をしていた
くるみちゃんと二人で
買ってきたものを
色々~
キッチンやらトイレやら
配置し合った
愛自身、こんな職場は
初めてなので
ドキドキしていた
人間、スタートっていうのは
かなり大事なのはある
今までとは
違ったルーティーン
始まりなので
新鮮な気持ちではあった
『ピンポーン』
今度は誰だろう?
どうやら
近所の町内の人みたいだ
何もかもゼロからなので
町内付き合いからも
ハジメマシテからのようだ
愛自身、結婚も実家の所に
二世帯住宅を建てたので
住所も変わっていないので
新しい土地で
始まる流れを知らない
人生とは面白いもので
職場という環境を
通して
愛はゼロから新しい土地で
はじめるという事を
経験することになる
くるみちゃんも
どんな子なのか?
まだまだこれから
ゆっくり仕事を
していく中で
知っていくようになるだろう
愛自身この会社は
初めてなので
年齢はくるみちゃんよりも
親子ぐらい年上でも
お互いに新入社員ではある
何からどう
初めていいのか?
分からないまま…
まずは仕事が出来る環境を
作る事から
始めてみよう
愛は一生懸命に
メモを取りながら
パソコンやらの機器の
説明を聞いたり
実際に使って使い方を
覚えたり
今まで勤めた会社の初日とは
全く違う内容の
一日だったが
なんだかとても
なにもかも初な事で
不安もあったが
不思議な感覚の時間を
過ごした
天斗は何も聞かない
なので愛も今日の出来事は
話さなかった
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