第2話
「まぁ相棒は頼りない部分はあるかも知れないが、辻原がしっかりしてくれてて助かるよ。これからも、お前がその調子でB組を引っ張ってってくれなっ」
「…はぁ」
そう何だかんだと上手く
(…しっかりなんか、全然してないのにな)
先生に掛けられた言葉が、僅かに心に引っ掛かっていた。
先程提出した書類は、来月開催される体育祭のクラスメイトの種目別リストだ。
今日の学活で学級委員である実琴達が中心となって、それぞれの希望を取りながら各種目の参加者を決めていたのだが、クラスの
男子の学級委員は長嶋という男で、クラスの人気者ではあるのだがこいつが超!が付くほどのお調子者で。
例の如く、他の生徒達と一緒になってふざけてしまっていた。
女子はまだ協力してくれて、始めの方は「静かにしなよ」など声を上げてくれている子もいたのだが、担任が席を外していたこともあり、次第にそれぞれが別の話題で盛り上がってしまっていた。
実琴が一人、前で声を上げようと、結局は皆が勝手なことをしていてなかなか進行出来ない状況。
(駄目だこりゃ…。やってらんないわ…)
実琴は自分の力量不足を感じずにはいられなかった。
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