第37話

みんなは船に乗り込んで、ワーラル内の遊覧。ブイが置いてあるから、敷地から出てしまう心配はないと思う。

大きな船とは違い、海にいるものに触れそうなくらい近くに寄れた。


「綺麗ですねぇ~」


岩場で腰を下ろしている人魚族の姉妹。胸の辺りまであるウェーブのかかった空色の髪は美しく、女性でも見惚れてしまうほどだ。


このワーラルまで案内してくれた人もそうだけど、この人たちも美人!

##BR#「羨ましいなぁ…」


「?

タオだって十分綺麗じゃない。目はぱっちりしてて、肌は健康的で」


微笑んでアンリ様は答えてくれた。


「…ほんと…ですか?」


思ったままに言うと、顔だけではなく耳まで真っ赤になっていた。


「アンリ様の方が綺麗ですよぅ!」


アタフタするタオの姿を、カワイイとアンリは思った。


どうして私だったんだろう?ふと、アンリは疑問に思った。


そう言えば訊いた事ないわ…。

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