第36話

直後。

乗っている船は海に棲む魔物に襲われ、船の各ヶ所が壊されてしまいました。


途方に暮れていると、近くにある島の住人が来て、「そこで直しましょう」と提案をしてくれました。


それを断る理由などなく、私たちは近くにあるあるという島『ワーラル』に案内してもらいました。


常夏の世界。ガーディアナよりも暖かく、ヤシの木という陸では見かけない植物や魚があって…。

何よりここに住んでいる民族が興味を引いた。下半身が魚の肌、ヒレを持つ『人魚族』。


船を修理してもらってる間、考えるのをやめて、観光に来たつもりで楽しみましょう。



「なぁなぁ!

この船に乗って遊覧なんてどうだ?」


なんて思っていたら、その時は突然やって来た。


マックスの親友(自称)のロウが、そんな話を持ってきました。


桟橋に寄せてある、小さな船。12、3人ぐらい乗れそうな。


「タオ、あれに乗りませんか?」


私から話しかけると、タオは本当に嬉しそうに笑って「はい!」と答えた。


私たちの他にも、ロウは声をかけて数だけ揃えていた。


「……女の子が多いような気がしますが…?」


「趣味の出た人選ですね」


と、タオはポツリと言った。

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